『薬屋のひとりごと』に登場する高順(ガオシュン)は、壬氏の側近として影のように仕える寡黙な人物です。
一見すると地味な脇役に見えるかもしれませんが、実はその正体や過去、家族構成、さらには裏切りの構想まで、多くの謎と魅力を秘めています。
この記事では「高順とは一体何者なのか?」という検索者の疑問に答えるために、高順のプロフィール・正体・本名・声優情報・裏設定などを網羅的にご紹介します。
この記事を読むとわかること
- 高順の正体や過去、本名にまつわる裏設定
- 家族構成や妻との出会い、驚きの家庭事情
- 原作者が明かした「裏切り者」構想の真相
高順(ガオシュン)の正体とは?──実は去勢されていない偽装宦官だった!
一見すると後宮での地味な役回りに思える高順ですが、実は彼には誰もが驚くような重大な秘密が隠されています。
彼が仕えている壬氏の正体や、高順自身の過去と照らし合わせることで見えてくるその「真の役割」は、物語の裏側を知るうえで欠かせない要素です。
この記事では、高順がなぜ宦官を名乗っているのか、そして本当に去勢されているのかどうかといった核心部分に迫っていきます。
皇族守護を目的に宦官を装う
高順が宦官を装っている理由は、単なる職務上の都合ではありません。
彼の主である壬氏の正体が皇族であることと密接に関係しています。
壬氏が後宮に身を置くためには、「宦官としての身分を持つ付き人」が必要でした。
その役を果たすために、高順は去勢されていないにもかかわらず、偽装宦官として後宮に入ったのです。
後宮に入れる男性の条件は厳しく、「皇族の血筋」もしくは「去勢された宦官」に限られていました。
したがって、高順の役割は単なる付き人ではなく、壬氏の命を守るための裏任務を持っていたのです。
男性機能抑制薬を使用している理由
去勢されていない高順ですが、それを隠すために特殊な薬を服用しています。
その薬の正体は男性機能を抑制する薬で、服用を続けることで本当に男性機能が失われる可能性があるという危険な代物です。
しかし高順は、すでに子どもを持ち、家庭を築いている身であるため、そのリスクを受け入れてまでも壬氏を守る道を選んだのです。
これはまさに、彼の忠義と責任感の象徴とも言えるでしょう。
また、外部からは「高順は皇后の怒りを買い、罰として去勢された」などという噂も流れており、その誤解を逆手にとって身分を守っているという側面もあります。
つまり高順は、身体的に男性でありながらも、命がけで宦官の仮面をかぶり続ける忠臣なのです。
『薬屋のひとりごと』高順のプロフィールと家族構成
後宮の影のような存在である高順ですが、その素顔には驚くべき一面があります。
物静かで冷静な印象とは裏腹に、彼は家庭を持ち、しかもすでに孫までいるおじいちゃんという意外な背景を持っているのです。
ここでは、高順の年齢や家族構成、さらには妻との馴れ初めまで詳しく見ていきましょう。
36歳で孫持ち? 高順の驚きの家庭事情
高順は現在数え年で36歳。
にもかかわらず、彼にはすでに孫がいるという、作中でも屈指の「早婚・多産系キャラ」です。
子どもは3人おり、長女・アサミ(明梅)、長男・マリアン(馬蓮)、次男・マセン(馬仙)。
このうちアサミとマリアンがそれぞれ親となり、高順は若くして祖父となりました。
この事実は、彼がいかに早くから家庭を持ち、家族を支える存在だったかを物語っています。
後宮での忠義と家庭での責任を両立させる高順の姿に、読者からは「高順パパ」「理想の夫」という声も多く見られます。
妻・桃美との出会いと結婚までの経緯
高順の妻は桃美(タオメイ)という女性で、彼より6歳年上です。
実はこの結婚、当初は予定されていたものではなく、一族の事情によって急遽決まったものでした。
本来は桃美が馬一族の本家跡取りと結婚する予定でしたが、彼女の能力に怯えたその跡取りが彼女に暴行を加えるという事件が発生。
これを受けて、一族は責任を取る形で分家出身の高順を本家に迎え、桃美と結婚させたのです。
16歳での政略結婚にもかかわらず、2人の関係は良好であり、現在に至るまで3人の子どもと孫に恵まれています。
なお、高順は後宮勤務が長いため家庭を妻に任せきりで、桃美の前ではやや立場が弱いという可愛らしい一面もあります。
「高順」は本名じゃない?その名に隠された秘密
「高順」という名前で親しまれている壬氏の側近ですが、実はこの名前は本名ではありません。
物語の中では、あくまで宦官としての職務名として用いられているだけで、彼の本当の名前は謎に包まれたままです。
本項では、彼の名前にまつわるエピソードや改名の経緯をたどりながら、名前に込められた意味や意図を読み解いていきます。
改名を重ねた高順の過去
高順はこれまで少なくとも3度、名前を変えています。
最初は出生時に与えられた名前、次に本家への養子縁組によって一族の名を継ぎ、そして最終的に宦官として後宮に入る際に「高順」という名が与えられました。
この過程は、彼の立場や使命が時と共に変化してきたことを示しており、名前が役割を象徴する存在であることがわかります。
特に「高順」という名には、「高く順う(たかくしたがう)」という意味が含まれているようにも解釈でき、忠義心の強い彼の姿勢が感じられるのです。
本名は未公開、今後明かされる可能性も
現在までに、高順の本名は一切明かされていません。
ただし、原作では彼の名前に関して「変遷があった」とされており、今後の物語展開の中で本名が解禁される可能性も高いと考えられます。
読者の中には、「本名が明かされると、壬氏との関係性にさらなる深みが出るのでは?」と期待する声も多く、高順の正体と名前の関係性は今なお注目の的です。
また、作者・日向夏先生がかつて高順を壬氏の父親に設定しようとしていた構想も存在し、それを踏まえると「本名=血筋を示す鍵」となる展開もあり得るかもしれません。
ファンにとっては、高順の過去と名前の真実が語られる日が待ち遠しいですね。
原作者が語った驚きの構想──高順が裏切り者になる予定だった!?
忠義に厚く、壬氏の傍らで静かに支える高順。
その姿からは想像もつかないような衝撃の裏設定が、原作者・日向夏先生の口から語られていたことをご存知でしょうか?
かつての構想には、「高順が物語最大の裏切り者になる」という驚きのプロットが存在していたのです。
当初のプロットは壬氏暗殺?
日向夏先生は、質問箱サービス「Peing」での読者からの問いに対し、「最初に思いついたエンディングは、高順が壬氏を裏切り、暗殺する予定だった」と明かしています。
この発言は、ファンの間に大きな衝撃を与えました。
物語では常に壬氏をサポートし、時に諫め、時に寄り添う存在である高順。
そんな彼が最終的に主君を裏切る展開は、物語全体の価値観を揺るがす転換点となったことでしょう。
現在ではその構想は撤回されていると見られますが、「あえて表に出した」という点において、まだ何か伏線が残されている可能性も否定できません。
壬氏の父親候補だったという衝撃
さらに驚くべきは、もうひとつの構想です。
原作者は別の質問に対して、壬氏の父親役として高順を設定していた可能性もあると語っています。
もしこの設定が採用されていたなら、高順と壬氏の関係性はまったく違う印象を与えるものになっていたはずです。
主従関係でありながらも、実は血のつながった親子という構図は、作品のテーマそのものに深みを加える要素だったでしょう。
ただ、現在の物語構成ではこの案も「過去の話」として処理されていますが、高順の過去や壬氏との深い絆の描写に、どこかその名残を感じる読者も多いのではないでしょうか。
こうした裏話からもわかるように、高順は物語の裏軸として「もしもの展開」を背負える懐の深さを持ったキャラクターなのです。
声優・小西克幸が演じる高順の魅力とは
『薬屋のひとりごと』で高順を演じるのは、実力派声優として知られる小西克幸さんです。
数々の人気作品に出演してきた彼が、寡黙で重厚な雰囲気を持つ高順をどのように表現しているのかは、アニメ版を観る上での大きな楽しみのひとつです。
ここでは、小西さんのこれまでの代表作とともに、高順というキャラクターを演じるうえでのポイントを探っていきます。
出演作から見る演技の幅と魅力
小西克幸さんは1996年に声優デビューし、以降さまざまなジャンルで活躍を続けています。
代表作には、『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』のディアボロや、『鬼滅の刃』の宇髄天元などがあり、圧倒的な存在感と迫力のある演技で知られています。
また、『テイルズ オブ シンフォニア』のロイドや『天元突破グレンラガン』のカミナなど、熱血漢的なキャラもこなすなど、その演技の幅は非常に広いです。
冷静沈着から激情まで自在に表現できる実力が、小西さんの最大の強みと言えるでしょう。
高順としての演技のポイント
高順は、声を荒げることなく淡々と話す、静の存在です。
壬氏を見守りながらも、時に諫め、時に心配し、まるで父親のような包容力を感じさせるその言動には、深い人間味が求められます。
そのため小西さんは、高順の台詞ひとつひとつに重みと余韻を残すような演技を心がけており、観る者に安心感を与えています。
また、高順がときおり見せるユーモラスな一面や、娘に冷たくされて落ち込む場面なども、声のトーンや間の取り方によって絶妙に表現されています。
こうした微細な感情の変化を丁寧に表現できるのは、まさにベテラン声優・小西克幸さんならではの技と言えるでしょう。
高順の魅力まとめ──「不憫で可愛い」から「実は最強」まで
高順は、ただの忠実な付き人ではありません。
彼の魅力はそのギャップの大きさにあり、多くの読者や視聴者を虜にしています。
物静かで控えめな性格ながら、実は戦闘能力が高く、家族思いという一面も持つ彼は、まさに多面的なキャラクターです。
読者を惹きつけるギャップ萌え
高順の最大の魅力は、やはり普段のクールさとお茶目な素顔のギャップでしょう。
冷静沈着で無駄口を叩かない彼が、娘に「最後に風呂入って」と言われてショックを受けたり、妻に池へ投げ込まれたりするシーンは、思わず笑ってしまう可愛らしさがあります。
また、猫猫から「小猫(シャオマオ)」と呼ぶことを突っ込まれるなど、厳格な雰囲気とのミスマッチが親しみやすさを生んでいます。
このような「不憫だけど可愛い」キャラ性が、読者の心を掴んで離しません。
作中で描かれる武人としての一面
一方で、高順は優秀な武人としても描かれています。
馬(マー)一族に生まれ、皇族護衛という使命を幼少期から背負って育った彼は、護身術や剣術などの訓練を徹底的に受けています。
普段は剣を抜くことは滅多にありませんが、壬氏の身に危険が及んだ際には一瞬で剣を抜き敵に立ち向かうなど、実力の一端が垣間見えます。
また、現皇帝とは幼なじみであり、信頼関係も厚く、単なる従者ではない特別な立場にもあります。
「実は最強」な寡黙な護衛としてのポテンシャルは、今後の展開でも注目されることでしょう。
この記事のまとめ
- 高順は偽装宦官で、去勢されていない設定
- 壬氏の正体を守るための影の存在
- 36歳で孫持ちの家庭人という意外な顔
- 妻との結婚は一族の事情による政略婚
- 本名は未公開、改名歴が複数ある
- 原作では裏切り者や壬氏の父になる構想も
- 声優は小西克幸、繊細な演技で好評
- 不憫で可愛い一面と、実は最強というギャップ
- 忠義と人間味に満ちた名脇役・高順の魅力満載